よくある質問−siRNAについて

よくある質問 − siRNAについて

ニッポンジーンによくお問い合わせいただく内容を、Q&A集としてまとめております。

siRNA

Q. 精製グレードについて、PAGEグレードと脱塩グレードは、どのように使い分けているのでしょうか。

A. 脱塩グレードとPAGEグレードでは、純度(完全長の割合)が異なってきます。PAGEグレードの方が完全長siRNAの含有率が高くなります(高純度)。そのため、同じ量のsiRNAを添加した場合、PAGE品の方が活性が高くなりますので、PAGE品では細胞への導入量を減らすことができます。また、不完全長のsiRNAがオフターゲットの影響を及ぼす可能性もゼロではないかと思います。以上より、導入量を減らすことができ、オフターゲットを極力抑制できる、PAGE精製品がお薦めとなります。しかし、siRNAの効果を確かめるスクリーニング目的では、脱塩品からお試しされることをお薦め致します。効果の確認後に、上記メリットが必要とご判断された際に、PAGE精製品のご使用をご検討頂くのが良いかと存じます。

Q. PAGE精製と脱塩グレードと違いはあるでしょうか?

A. どちらの精製グレードのsiRNAを選ばれても問題なく実験に使用できます(下図:使用例)。脱塩グレードよりPAGEグレードの方が高純度で、完全長siRNAの含有率が高くなりますので、より高い効率での抑制を望まれる場合はPAGEグレードをご検討ください。

細胞毒性試験
5 × 104 個のHeLa 細胞を一晩培養したものに対して、PAGE グレードおよび脱塩グレードのsiRNA(終濃度100 nmol/l)をリポフェクション法を用いて導入した。24 時間後に細胞をトリプシン処理で剥がし、細胞数を測定した。

精製グレードの違いによるRNAi 効果の比較
5×104個のHeLa細胞を一晩培養したものに対して、pGL3-Control( 1 μg)、pRL-TK(0.1 μg)と、PAGE グレードまたは脱塩グレードのsiRNA(終濃度10 nmol/l)をリポフェクション法を用いて同時導入し、24 時間後にルシフェラーゼ活性を測定してRNAi 効果を確認した。

Q. コントロールsiRNAを1本注文したら、2本のチューブが届きました。アニーリング品(二本鎖)で間違いありませんか?

A. コントロールsiRNA 1本(保証収量:10 nmol)は、チューブ2本にアニーリング品(二本鎖)が5 nmolずつ凍結乾燥した状態で入っています。
Technical Data Sheetにはロット情報としてセンス鎖(S)、アンチセンス鎖(AS)それぞれの合成収量を記載しています。アニーリング済み二本鎖siRNA(annealed)の各チューブへの分注量と、20 μmol/Lの濃度に溶かすために必要な水量も記載していますのでご確認ください。

Q. オーバーハングについて

A. siRNAの3’末端にある2塩基のオーバーハングには、多くの場合ピリミジンのチミン(dTdT)やウラシル(UU)が使用されていますが、どちらでもRNAi効果は変わりません。当社ではsiRNAの安定性の観点からdTdTの付加を推奨しています。

Q. アニーリングバッファー組成について

A. 5×アニーリングバッファー組成: 0.25 M Tris-HCl pH7.5、0.5 M NaCl

Q. 設計について、GenBankに登録されているmRNAが2000塩基程度の場合、コーディング領域に絞ってお送りすればよいのでしょうか。

A. GenbankのAccession Number (“NM_”から始まるNCBI Reference Sequence) をお送りいただければ設計可能です。

Q. リーダー配列とは、何のことでしょうか?

A. リーダー配列は、siRNAとなりうる配列(19塩基)の5’末端上流の2塩基となっております。なお、リーダー配列そのものはsiRNAとは直接関係ありませんので、設計結果にリーダー配列は記載されておりません。

Q. blastなどのホモロジー検索を行わないと記載されているのは、オフターゲットについては、考慮しない設計を行うということですか。

A. 通常、オフターゲットは考慮致しませんが、ご要望の場合は、ご注文時にその旨を申込用紙の備考欄にご記載いただければオフターゲットを考慮して設計することも可能です。

Q. 27 mer siRNAについて、標的配列は、21 merの場合と、mRNAの配列で、3’側がそろうように設計すればよいのでしょうか。

A. 27 mer siRNA設計方法につきましては、IDT社様のホームページに掲載の記事がご参考になるかと思います。
Dicer Substrate RNAi Design. How to design and order 27-mer Dicer-substrate Duplex RNAs for use as RNA interference reagents., Integrated DNA Technologies.

Q. Human beta-actinのポジコンはマウスで使えるか?

A. ポジティブコントロールの配列はマウスのβ-actinの配列と100%一致しているので、理論上はマウス細胞でも使用可能ですが、実際の使用については確認しておりません。

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